タックスニュース
190615


平成18年度の査察件数は増加。脱税額は300億円



 国税庁が「平成18年度における査察の概要」を公開しました。
それによると、平成18年度中の着手件数は前年よりも14件多い231件となり、処理件数221件(前年より7件増)、告発件数166件(同16件増)、告発率(告発件数÷着手件数)75.1%(同5%増)もすべて前年を上回りました。

 査察とは、「国税犯則取締法」にもとづき、悪質または大口の脱税行為に対して国税局の査察部が行う強制調査のことで「マルサ」とも呼ばれています。

一般的な税務調査とは異なり調査の拒否はできませんし、脱税の証拠となる可能性のあるものはすべて差し押さえられます。
それどころか、銀行や取引先なども強制的に調査されるのです。

そして、査察を受けて告発された場合、その有罪率は実に100%です。

 平成18年度中に処理された事件に係る脱税額は総額で304億円(前年より30億円増)、うち告発分は278億円(同48億円増)で、 1件当たりの脱税額は1億6700万円(同1400万円増)でした。

 税目別に告発件数を見ると、もっとも査察件数が多いのは例年通り法人税の78件でした。

ただ、最近では所得税の告発件数の増加が目立っており、平成14年度には全体の22%(32件)だった告発件数が35%(59件)までになっています。

これは、「告発の多かった業種」において、個人事業者が多いと思われる「キャバレー・飲食店」の脱税件数が年々増えているのに加え、平成18年度に個人の「商品・株式取引」が4位に初登場しているのが原因だと思われます。

金融商品や株取引で得た所得を全く申告しないケースが大幅に増加しているようなのです。

 なお、その「告発の多かった業種」でワーストだったのは昨年6位だった「人材派遣業」です。
人件費を消費税の課税仕入れとなる外注費に科目仮装することによって、消費税を過少申告する脱税が目立ったとのことです。







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