タックスニュース

191204


償却資産申告提出前には自治体への確認を



 平成19年度税制改正では減価償却制度が抜本的に見直され、償却資産は1円(備忘価額)まで償却できるようになりました。

それに伴い、250%定率法など償却率が見直され、償却済資産についても5年均等償却で1円まで償却できるようになりました。

ただ、この見直しは国税(法人税、所得税)に限ったもので地方税(固定資産税)は従来どおりの償却率(旧定率法)で計算することになっています。

 固定資産税の税額を算出する際には、資産ごとに評価額(取得年を半年償却)と理論帳簿価額(取得年を月割償却)の両方を計算して、その合計額の大きいほうを決定額(課税標準額)として税額計算をします。

これは、地方税法414条で、地方税の課税標準額は国税の帳簿価額を下回ることができないと規定されているからです。

分かりやすくいえば、評価額は地方税の評価方法、理論帳簿価額は国税の評価方法です。

 ところが、新しい250%定率法は旧定率法よりも償却率が大きいため、旧定率法よりも償却が早く進みます。

今後、固定資産税における理論帳簿価額は250%定率法で計算することになりますから、償却が進めば理論帳簿価額が評価額を上回るケースはほとんどなくなります。
そうなると、理論帳簿価額を計算する意味がありません。

 そこで、来年度税制改正において地方税法414条を廃止する議論が現在進んでいます。
もし廃止が決定された場合は平成20年分の固定資産税より適用されることになります。

 ただ、固定資産税では、その年の1月1日現在の資産価額を同1月末までに申告します。
つまり、来年は地方税414条の廃止が決まる前に申告をしなければならないわけです。
 
 こうしたことから、各自治体では対応を考えているようです。
 たとえば、東京都ではホームページに「平成20年度 企業電算処理方式による償却資産申告について」という情報を出しています。

それによると、もし地方税法414条が廃止された場合は評価額が決定価額となるため、「平成20年度の申告における帳簿価額欄の記載については、旧定率法等により算出した額又は未記入で差し支えありません」とのことです。

おそらく企業等におけるシステム改修負荷を軽減させることが目的でしょう。

 この対応は自治体ごとに異なると思われますので、申告にあたっては最寄の自治体へ確認ください。






平成19年12月の記事一覧へ




川島会計事務所
人間中心のTAXを見つめています