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190409


三角合併の解禁は「期待よりも懸念が大きい」



 帝国データバンクが発表した「三角合併の解禁に対する企業の意識調査」によると、5月1日に解禁される「三角合併」について、「期待よりも懸念が大きい」と回答した企業が最も多かったことが分かりました。

 同調査は今年3月に実施しされたもので、調査対象企業は全国2万653社で、うち9736社から回答を得たものです。

 従来、企業が企業買収を行う場合、買収される企業(消滅会社)の株主に支払われる対価は存続する(買収する)企業の株式等(国内企業に限る)に限定されていました。

しかし、2006年5月に施行された会社法では「合併等の対価の柔軟化」が図られ、株式、社債、新株予約権や親会社の株式(外国会社含む)などを対価として支払うことが可能になりました。

 これにより、潤沢な資本や資金を持つ企業にとっては今までよりもずっと簡単に企業の買収を行うことができるようになったわけです。

ただし、いきなりこれを適用すると買収の対象となる企業側の対抗策が間に合わないため、この「合併等の対価の柔軟化」については、会社法の施行から1年後、つまり今年の5月1日から適用されることになったのです。

 この「合併等の対価の柔軟化」が適用開始されることを、報道等では主に「三角合併の解禁」と呼んでいるようです。

それは、欧米等の企業がよく使う企業買収の方法がこの「三角合併」だからです。

資本の大きな海外企業や国内の大企業が、その資本力を武器に国内企業の買収を活性化させるのではと考えられているのです。

また、平成19年度税制改正において「三角合併」についての税制が整備されたことも影響しているかもしれません。

 帝国データバンクの調査によると、三角合併の解禁による日本経済への期待と懸念について尋ねた設問において、「期待よりも懸念が大きい」と回答した企業が46.4%で最も多く、次いで「期待と懸念は同程度」と答えた企業が45.7%、「懸念よりも期待が大きい」と答えた企業は7.9%でした。

「懸念が大きい」とした企業には建設業、卸売業、製造業が多かったようです。

 なお、懸念材料としては、やはり「大企業の寡占化」、次いで「外国資本による買収攻勢」が多く挙げられていますが、「情報流出」や「商習慣の変化」「雇用の合理化」を挙げる企業も少なくありません。

なかには、資本力の乏しい中小企業が大企業や外国企業に買収されることが日常的になれば、それは結果的に中小企業の競争力低下を招くことなどから、「中小企業の淘汰が進む」と指摘する企業もあったようです。








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