税務会計ニュース

180622


非常勤役員に対して支給する年俸の取扱いに注意



 最近、今年度税制改正において規定された「事前確定届出給与の損金算入」について、非常勤役員への報酬に対する取扱いが話題になってきています。

 「事前確定届出給与」は、一般的には従来の「役員賞与」と解されています。

これまで役員賞与は利益分配の意味合いが強く、職務の対価としての役員報酬とは性格が異なるという課税当局の見解により、損金には算入できませんでした。

 ところが、5月施行の会社法において、役員賞与も役員報酬と同様に職務の対価であるという見解が出されたことから、課税当局では「報酬と同様に支給時期と支給額が事前に確定している役員賞与」なら損金算入を認めると解釈をあらためたわけです。

 しかし、中小企業において役員賞与を支給しないのが普通です。

わざわざ損金に算入できない役員賞与を支払うよりも、その分を損金算入できる役員報酬に加えてしまった方が得だからです。

つまり、このような中小企業では事前確定届出給与は意味がないように思えます。

 ただ、注意すべきは非常勤役員の取り扱いです。
中小企業でも社会保険の都合や節税対策として、奥さんなどを非常勤役員としているケースがあります。

そして、非常勤役員への報酬は毎月ではなく盆暮れなどに支払われることがあります。
いままで、この報酬は当然のように損金に算入できました。

ところが、今後は1ヶ月を超えた期間で支払われる役員への報酬は、「事前確定届出給与」の届出をしないと損金に算入できなくなってしまいます。

この届出は事業期間開始後3ヶ月以内が期限ですから、早めに確認しておいた方が良いでしょう。 






平成18年6月の記事一覧へ




川島会計事務所
人間中心のTAXを見つめています