税務会計ニュース

180704


株主資本等変動計算書



T 平成18年6月までに発布された法令等
1 法人税法の確定申告の添付書類として「株主資本等変動計算書」が加わった理由(法人税法施行規則35条・平成18年5月1日以後に終了する事業年度から適用)

 平成18年5月1日に施行された会社法において株式会社は、各事業年度に係る計算書類として貸借対照表、損益計算書その他株式会社の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものの一つとして株主資本等変動計算書及び個別注記表を作成しなければならなくなりました(会社法435A、会社計算規則91@)。

株主資本等変動計算書は貸借対照表の「純資産の部のT 株主資本、U 評価・換算差額等、V 新株引受権」の各項目に係る各科目毎の残高につき前事業年度の繰越額から期中の変動を明らかにしてその経緯を示す計算書だと理解して下さい。

そして、その内容についての重要事項については説明のために個別注記表の作成を要求しています。

 会社法においては、従来商法で規定していた損益金の処分表を規定しておらず株主資本等変動計算書で代替することになります。

したがって、法人税法の添付書類に当該計算書が添付されることになりました。
具体的には会社法では「その他の利益剰余金とその他の資本剰余金」を基礎として剰余金の分配が行われますが、法人税法はこれをその他の利益剰余金からの分配を「利益の配当」とし、その他の資本剰余金からの分配を「資本の払戻し」として処理します。

しかし、当該剰余金の分配は当該事業年度後の2ヶ月(又は3ヶ月)後の7月又は8月の株主総会で決議されますので株主資本等変動計算書には記載されないことになります。

したがって、従来の損益金の処理表に代るものとしては、当該計算書の個別注記表に次の注記を行う必要があります。

日税連公表の中小企業の会計に関する指針(平成18年4月25日改正)による注記の具体例

【基準日が当期に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌期となるもの】
X08年6月X日開催の定時株主総会の議案として、普通株式の配当に関する事項を次のとおり提案しております。
(ア)配当金の総額・・・50百万円
(イ)1株当たりの配当額・・・15円
(ウ)基準日・・・X08年3月31日
(エ)効力発生日・・・X08年3月31日
 なお、配当原資については、利益剰余金とすることを予定しております。
 
 さらに法人税の確定申告を行う際に上記利益処分について可決されている場合には、以下の注記事項を付け加えておくことが望ましいと考えられます。

X08年6月X日開催の定時株主総会において、上記の議案は承認可決されております。(○月○日加筆)







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