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税務会計ニュース

170930


開業準備期間中に支出した人件費の処理



 新たに会社(法人)を設立した場合、事業年度の設定によっては、第1回目の決算期がすぐにやってくるということもあります。

そのようなケースでは、ほとんど収益はなく、発生しているのは事務所の賃貸料や社員の給料などの経費だけという場合がほとんどです。

 そうなると、これらの賃貸料や人件費を任意償却可能な「開業費」に計上して、将来に備えたいところですが、そうは簡単にはいきません。
というのも、開業費についての考え方が商法と法人税法では異なるからです。

 自由に償却期間や償却額を決めることのできる開業費は、創立直後の企業にとっては頼りになる節税策です。

 商法では、この開業費について「土地建物の賃貸料、広告宣伝費、通信交通費、事務消耗品費、支払利子、社員の給与、保険料、電気・ガス・水道料金等で会社成立後営業開始までに支出した開業準備のための費用」と規定しています。

要するに、基本的に会社が成立した後、営業開始までに支出した一切の費用が含まれるのです。 

しかし、法人税法上においては、開業費は「法人の設立後営業を開始するまでの間に開業準備のため特別に支出する費用」とされており、開業準備のための広告宣伝費、接待費、旅費などは開業費にできますが、支払利子、社員の給与、電気・ガス・水道料金といった経常的な費用は、開業費にはできません。

 したがって、これらの費用については、支出した事業年度の損金に算入する必要があります。

 ちなみに、法人ではなく個人の場合は、これら経常的な性格をもったものでも、その支出が開業準備のために特別に支出されたもので資産の取得費用や前払費用にならない場合には、開業費にできることになっています。






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