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税務会計ニュース

170622


冷夏で商品製造ライン一時停止しても減価償却可能



 先日、気象庁が発表した「3か月予報(6月〜8月)」によると、今年の夏の気温はいずれの地域においても「平年並み」、または「平年並みか、もしくは高い」となっています。

しかし、一方で今年はオホーツク海高気圧の勢力が強くなる可能性があり、その場合、東日本以北で冷夏になる可能性もあると指摘されています。

 昨年のような猛暑も勘弁ですが、ビジネスでは冷夏の方が深刻です。
特に、夏物商品の売れ行きが低下するなどの状況が起きると、製造ラインを止めて在庫調整しなければならない企業も出てきます。

 在庫調整のため製造ラインを一時的に止めた場合、気になるのが「止めた機械の減価償却はどうなるのか?」ということではないでしょうか。

法人税法では、「事業のために使われていない資産は減価償却資産には当たらない」とされています。

原則論でいえば、たとえ在庫調整のため稼動休止しているといっても、減価償却が認められないということになるわけです。

 しかし、この点について国税当局では、稼動休止している機械でも、「休止期間中に必要な維持補修が行われていて、いつでも稼動し得る状態にあるものであれば、事業のために使われていない資産と見ることは適当ではない」と判断しています。

従ってこのような場合は、特別に減価償却資産として取り扱うようになっています。

 類似のケースとしては、他の工事に移す必要があるために移設する固定資産に関する取扱いがあります。

そのケースでは、移設のために通常要する期間であると認められる限り、減価償却を継続することができることになっています。






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