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税務会計ニュース

170511


人材投資促進税制とは?



 平成17年度税制改正において創設された「人材投資促進税制」が今年4月から施行されています。この制度は、企業にとって「節税」対策であるとともに、これからの厳しい経済状勢を勝ち抜く為に、企業活動の源泉である人材(人財)へ投資することについて見直しを図る好機でもあります。


■背景■
 バブル崩壊後、多くの企業がリストラ(ここでは“人減らし”の意味)を実施してきました。また、昨今、若年層の失業率が社会問題化し、いわゆる「フリーター」が200万人を突破。

さらに、「2007年問題」と呼ばれる団塊の世代の大量退職も間近です。将来においては「少子化」が企業の人材獲得を直撃するのは確実。

要するに就労者人口は確実に減少しているのです。加えて、企業が福利費や教育費削減する傾向も顕著になっています。

 こうした状況において、現実にベテランから若者への技術移転が火急の課題となっている企業は多く、また、欧米・中国などとグローバル経済で伍していく為の人材確保も困難になってきています。

 「人材投資促進税制」は、このような時代の要請を受けて創設されたもので、企業の人材への投資・教育を金銭的な面からサポートする制度です。

■概要■
 人材投資促進税制とは、人材育成に積極的に取り組む企業に対し、教育訓練費の一定割合を法人税から控除する制度です。中小企業には特例も設けられており、使い勝手の悪い制度ではありません。

[控除額と計算方法]

 同制度において、控除額は「基本的内容」と「中小企業のみに限定された特例」の2つから成り立ちます。中小企業に特例が認められているのは、大企業に比べて資本が相対的に乏しい為、中小企業にも使い勝手の良いものにするべきとの考えがある為です。

●基本的内容
年間教育訓練費が基準値(前2事業年度の教育訓練費の平均額)より多い場合、その増加分の25%を税額控除できる。
<例>
基準値:5000万円、年間教育訓練費:6000万円 (増加率:20%)、増加額:1000万円
→1000万円×25%=250万円

●中小企業特例
年間教育訓練費の総額に対し、基準値に対する増加率の2分の1に相当する税額控除率(上限20%)を乗じた分を税額控除できる。
<例1>
基準値:1000万円、年間教育訓練費:1200万円(増加率:20%)
→1200万円×20%×1/2=120万円
<例2>
基準値:1000万円、年間教育訓練費:1500万円(増加率:50%)
→1500万円×20%=300万円
※税額控除率の上限が20%のため、50%×1/2の25%ではなく20%となります。

▼注意▼
1.基本的内容と中小企業特例の双方とも法人税額の10%を限度としています。
2.中小企業においては、基本的内容と中小企業特例の選択制になります。
3.中小企業においては、地方税(法人住民税)の課税標準を法人税額控除後の額にすることができます。







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